当クリニックの矯正相談は、以下の特徴があります。
- 原則、永久歯を抜かない方針で行います。
- 歯の持ちを考えて、無理に歯を動かさないプランで行います。
- 個別に、できる限り具体的に説明致します!
- お一人お一人に合わせ、相談の時間もある程度しっかりとります。
- ご希望であれば、レントゲン撮影でより具体的な説明をします。
- 場合によっては、見積もり、型取りも可能です。
*個別にできるだけ詳しく、より具体的に、矯正治療の現状、問題点、今後の方向性までわかりやすくご説明いたします。
実際の相談例
ケース1
Aさん(8歳/女の子)
主訴:下の前歯の重なり、乳歯のかみ合わせも気になる
保護者の方の質問
- 下の前歯の重なりにはどう対処したらいいのですか?
-
意識的に前歯で食べ物をかむことです。
食べ物を食べやすく、小さく切らないようにしてください。
最初の一口目を前歯を使ってガブッとかませるようにしてください。
- 上の前歯2本(中切歯)の横の歯(側切歯)の乳歯が抜けたのに生えてこないのですが?
-
おそらく、生えてくるスペースが無いのだと考えられます。
ただ、まれに側切歯が生まれつき無いお子さんもいます。念のためレントゲンを撮られることをおすすめします。
- 矯正治療は必要でしょうか?また、必要ならば、いつ始めたらいいですか?
-
ほとんどのお子さんは、現状のままでは歯はきれいに並びません。
小学校の検診に行っていますが、自然にきれいに歯が並んでいるお子さんは滅多にいません。前歯が重なっている状態であれば、矯正治療をされた方がいいと思います。
矯正治療を始める時期としては、上の前歯の真ん中2本(中切歯)が生えたタイミングがいいでしょう。
なぜならば、中切歯の次に生えてくる隣の側切歯のスペースが不足してしまうからです。そのままでは側切歯が曲がって生えてくるか内側に入り込んでしまい、かみ合わせにも悪影響を及ぼす恐れがあります。
さらに時間が経つと前歯の重なりが奥歯にまで広がってしまい、矯正治療の手間と時間がより多くかかる可能性があります。
- 矯正治療の費用を教えてください。
-
お子さんの場合は、前歯のかみ合わせがしっかりしていますので、当クリニックおすすめの床矯正が可能です。
通常、矯正治療は80~100万円かかりますが、当クリニックではその半額の40~50万円で床矯正治療を行うことができます。
またお支払いは一括ではなく、装置を装着するごとに支払っていただく分割式です。(装置はおよそ半年~1年ごとに交換します)
- 治療はいつまでかかりますか?
-
下顎の一番後ろの歯(第二第臼歯)がちゃんと生えるまで見守ります。
この歯は12歳臼歯ともいわれており、小学6年生から中学1年生にかけて生えてきます。
小学校入学前後にかけて、下の前歯から生え替わり始めます。
そして、永久歯が重なって生えてくることがあります。
そして保護者の方は、心配になります。
「今後、歯並びはどうなるのか?」と。
どうぞ、ご遠慮なくいらしてください、丁寧にご説明致します。
このAさんの場合は、すぐに矯正治療を始めて、装置を使用しました。
床矯正装置により、上顎から歯並びを広げました。
同時に、機能トレーニング(かみ方、舌のトレーニング)を教えました。
下の第二大臼歯が萌出するまで見守っていきます。
ケース2
Bくん(6歳/男の子)
主訴:前歯のかみ合わせが逆
まだ乳歯でしたが、上下の前歯ともに早期のうちにかみ合わせの改善が必要と判断しました。
理由は、舌の状況、お口周りの筋肉の状態を見たところ、機能的、骨格的な原因ではなかったためです。寝相などが原因でたまたま上の歯が内側に入ってしまい、かみ合わせが逆になってしまったと考えられます。そのため床矯正装置の前方移動装置を使用し、短期間で修正しました。
“かみ合わせが逆”のお子さんは、時期が遅くなればなるほど大変な状況になります。できるだけ早くいらしてくださいね。
さらに、装置終了後には、継続的に、パナシールドというマウスピースを夜間入れてもらい、舌の位置の修正をしていきます。
現在使用している装置が終了するまで(おおよそ6ヶ月)で一旦終了します。
舌の状況によっては、機能トレーニングを行っていきます。
その後、経過を見ながら、舌の状況が良ければ、矯正治療を行います。
ケース3
Cさん(28歳/女性)
主訴:前歯の歯並び(前歯の重なりが気になる、歯の生えるスペースは?)
当クリニックでは、大人の場合も永久歯を抜かずに矯正治療を行います。通常、前歯の重なりをなくしていくには歯並びのアーチを広げ、なおかつ奥歯を後ろに下げていきます。親知らずがある場合は、事前に抜いてもらっています。
臼歯を後方に下げる場合は床矯正では効率も悪く困難なため、この場合はマウスピース矯正(インビザライン)をおすすめしています。
インビザラインの長所は、歯の移動が効率的で従来のマルチブラケット装置(固定式のワイヤー矯正)と比較してその治療期間が1/3程度に短縮されることです。さらに、装着感も違和感が少なく、痛みもありません。会話にも全く支障も無いので、まさに働いている方向けの画期的な矯正治療といえます。
インビザラインによる歯並びの拡大と、臼歯部の後方移動とともに、“前歯でよくかむこと!”、“舌のトレーニング”の指導をしました。
1年間歯を装置によって動かし、さらに1年間同じくマウスピース型の保定装置で保定します。
ケース4
Dさん(18歳/女性)
主訴:上下の前歯の重なり(前に出ているのも気になる)
18歳ですから、歯並び的には大人です。上顎前歯も重なっているだけでなく、前にいくらか出ているので、引っ込めなくてはいけません。
成人には当クリニックでは、マウスピース矯正(インビザライン)を行っています。
上下左右の親知らず(まだ生えていない状態)を抜くことを前提に、マウスピース矯正を始めます。
上顎の前歯が相対的に大きく見えますので、0.25ミリほど歯の隣接面(歯の隣り合わせの面)を削り、歯を動かしていきます。
マウスピース矯正は従来のマルチブラケット矯正より治療期間が短くなっていますので、歯を実際に動かすのは約1年半、保定(歯の後戻りを防ぐために、動かした位置に歯を定着させる処置)は1年弱です。
ケース5
Eくん(20歳/男性)
主訴:犬歯が八重歯になっている
この方も成人ですから、マウスピース矯正をご提案しました。
親知らずもまだ抜いていなかったので、抜くことを前提に矯正治療を始めました。
親知らず以外の永久歯は抜きません。したがって、歯の並ぶスペースをつくるために、歯並びを広くして(現状狭い状態)、歯と歯の間の面を0.25ミリほど削り、さらに、後方に歯を少し移動させていきます。
マウスピース矯正は治療期間は従来より短くなっていますが、手間がかかる状況なので、個人差はありますが、歯を動かすのが1年半、保定するのも1年弱かかります。