正しい矯正治療は?
矯正治療の考え方、目指すもの、使用する矯正装置、費用、期間などはさまざまです。
矯正歯科の数、いや、治療する矯正医の人数と同じだけ、矯正治療の種類がある、と言ってもいいと思います。
歯並びも、かみ合わせも完璧で非の打ちどころがなく、そして動かした歯は後戻りせず、歯も長持ちし、しかも機能的にも優れていてとてもよくかめて、さらに発音も申し分もない・・・、ということはあり得ません。
一般に審美(見掛け)と機能(よくかめる)は相反します。
なぜかといえば、顎の動き、咀嚼パターンは人それぞれで、さらに、食べ物の固さ、形状、かみ切りやすさ、味などによっても変わってきます。
しかも、歯並びは身体の後に出来た(みなさんは、小学生の時に今の永久歯に生え変わりましたね?)のです。
ですから、患者さんが何を求めるのかが大事なのです。
それによって、患者さんの目指しているものとほぼ近い考えの矯正歯科、矯正医を選ぶのです。
近藤歯科クリニックの目指す矯正治療
ズバリ、“永久歯を抜かない、歯にダメージを与えない無理のない矯正”です。
私、近藤は、一般の歯科治療をしていますが、その目指すものは、
“いかに歯を持たせるか”
“患者さんの現状の状態を維持させてあげるか”
です。
何故ならば、患者さん方がそう望まれているからです。
歯を抜いてほしい!
なるべくインプラントを入れてほしい!
・・・とは思われていないはずです。
実際に歯が持たなくなったから、歯が無くなってしまったからやむを得ず、でしょう。
ご自分の歯を持たせることが一番だと思います。
それに、歯がダメになると歳をとった!衰えた!というダメージもありますね。
では、歯の持ちが悪くなってもかまわないから、きれいに並べてほしい!?
と思われるでしょうか?
私でしたら御免こうむります。
ですから、近藤歯科クリニックは、大人の矯正治療で、
- 永久歯を抜かない
- 無理な歯の移動は避ける
- かみ合わせは出来る限り変えない
- 後戻りを少なくするために機能トレーニングをやってもらう
以上を矯正治療を行なう際の条件とし、患者さんの主訴に出来る限りお答えしていく、という方針をとっています。
歯を並べるスペースをつくる方法
当クリニックでは、永久歯を抜かないので、以下の方法で矯正治療を行なっています。
・歯列の拡大
・歯と歯の間を削る(0.25ミリ以下)
・奥歯から後ろに動かしてスペースをつくっていく。
そして上記の方針に沿って、当クリニックでは、型採りと、レントゲン、お顔の様子などの患者さんの情報から、無理なく動かせる範囲での治療計画を提示し、患者さんが納得されたら矯正治療を始めます。
さらに、マウスピース矯正(インビザライン)では、アイテロ(光学読み取り機)により歯並びを含めた口腔内をスキャニングし、当クリニックの方針に沿った治療計画を画像でお見せしています。
予測される最終形態だけでなく、治療中の歯の実際に動く様子もご覧になれます。
私の考える矯正治療
“完璧な歯並びを目指す”ということは、歯と歯並びは使うものなので、やはり無理があると思います。
歯には日々何十キロもの力が加わりますので、やはり、歯は動いてしまうと思います。
また、呼吸時にも、口呼吸の場合、舌で歯を呼吸するたびに押しますので、歯は動かされてしまいます。
呼吸もしない、食事もしない・・・ということはありえませんね?
そして人それぞれ、習慣も食べ方も性格も違います。
ということは、あらかじめこういう歯並びにしたい、歯をここに固定する、というのではなく、その人のかみ方、生活習慣の中で歯が安定する位置を見つけ、それをできるだけ整えてあげる、というほうが自然かと思います。
そして、食べ物のかみ方、生活習慣の中で、歯並びに良くないことを変えていっていただく(変えられるところは)。
生活習慣、食生活が良い方向にいけば、身体にも良いですよね?
ですから、“歯並びをとおして、生活習慣を良くして健康になっていただく”、これが私の考えです。